在本千鶴氏著『邑久郡八十八ヶ所南巡り』
四国遍路や西国観音霊場巡礼は、伊勢や熊野への巡礼とならび古来人気で数多くの人々が出かけたものでした。現代では徒歩だけではなく電車やバスの乗り継ぎや、自家用車、観光バスさえあり、広がりを見せています。
でもかつては徒歩の旅。実際に遠方から四国や西国に巡礼に行くのは実に大変。誰にでも簡単にできることではありませんでした。そんな大変な巡礼を手軽にできるようにしようと江戸時代にできたのが地域版の三十三カ所や八十八カ所でした。私の居住地にも摂津国八十八カ所、摂津国三十三カ所などの地域霊場がありました。
今回紹介しますのは
在本千鶴氏著
『邑久郡八十八ヶ所南巡り
在本千鶴氏は岡山県在住の宅地建物取引士。弘法大師への信仰をもち、四国遍路を志しますが、交通機関を利用しながらの巡礼は今でも大変。すると彼女が居住する瀬戸内市牛窓町から岡山市東区にかけて四国八十八ヶ所のミニ版「邑久郡(おくごおり)八十八ヶ所南巡り」があるのを発見します。これらは郷土の文化財でもあります。これを掘り起こし、伝えようと執筆されたのが本書です。
本文中では、千手山弘法寺(42番)、黒井山等覚寺(16番) 、金剛頂寺、西寺(38番)などの現況と特徴が写真を通して語られます。
そしておすすめ巡礼コースの紹介や、全国のパワースポット紹介もあり、読んで楽しい一冊です。
本書の紹介の中に含まれる牛窓地域は、かつて朝鮮通信使寄港地めぐりの一環で訪れたことがあり懐かしい気分になりました。機会があればまた訪れようと思います。
松葉子氏『誰でもできる 透視リーディング』Kindle版
もう2024年も今日が最後、みなさんこの1年間はどんな年だったのでしょうか。
誰でも何歳になってもより良く生きたいと思いますよね。生きがいを感じながら、今日よりは明日、明日よりも明後日とだんだん良くなっていくのが理想ですよね。
(ブックレビュー)
松 葉子氏著『誰でもできる 透視リーディング』(Kindle版 2024年12月)
著者の松葉子さんは、瞑想、透視リーディングなどの方法も用いながら、人に寄り添う活動をされている方です。3つの問いをたてて読み込んでみました。
1)透視リーディングとは
目に見える外形だけではなく、脳裏の奥底に隠されている情報や願望を引き出して、気付きにつなげることなのでしょう。それは自分自身はもちろん、相手の内面も透視することで今後の人生の参考にしようとするものです。
2)透視リーディングの方法
瞑想でニュートラルな状況をつくるのが第一歩です。
○家の玄関やピンクのライオンなどを脳裏にイメージする。
○海辺にいる自分を想像し、そこで感じるもの、聞こえる音をリアルに感じる
などの瞑想を通じて、内面から感じ取るための基礎を養います。
3)透視リーディングで良い人生をつくるには
自分の秘められた内面を知ることで、自分が本当にしたいこと、望んでいることを理解します。そして義理・義務・我慢でしていることを手放して、本当に充実して生きられるようになることを目指します。楽に生きられたら素晴らしいですね。
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またどんな生活習慣が必要か、ココロを落ち着かせるための具体的な瞑想の方法なども書かれています。これらは透視リーディングをしなくても参考になる事柄が多く含まれていると思います。。そしてさらに透視をすすめるためにMカード透視リーディングという手法も紹介されています。興味のある方には一読をおすすめしたい一冊です。
人生の可能性を広げる:侍コーチング
皆さん、どんな生き方をされていますか。会社の給料を得るためだけに、貴重な人生を費やしていませんか。あるいは本当に自分がしたいことが分からない、そんな事になっていませんか。
(ブックレビュー)
渡邊康行氏『人生の可能性を広げる 侍コーチング』kindle版
著者の渡邊康行氏はひたすら忙しくて自己を振り返る余裕もない生活の中で、剣道に出会うことで自分の生き方を取り戻した経験があります、そして剣道からの学び、営業の経験から「侍コーチング」というコーチング手法を編み出しました。
剣道からの学び、そして営業職としての経験を活かし、「侍コーチング®️」というコーチングメソッドを生み出しました。これはやたら精神性だけを問うものではなく、氣・業・体のバランスを取りながら向上させることにあります。
生き方に悩んでいる方、生活を向上させたい方など、思い当たることのある方には一読をお勧めしたいです。何かヒントになるものがあるかも知れません。
【目次】
◆第1章 「侍コーチング®️」とは
◆第2章 心を司る「氣」
◆第3章 技術やスキルを表す「剣」
◆第4章 行動の要「体」
◆第5章 侍の社会生活と人間関係
浅井真美世氏『60歳からの奇跡のストーリー 「言葉の力」で人生を変える』
人生100年時代と言われます。「人生50年 化転のうちに・・・」などと言われた時代からすると、人生が倍の長さになったのですね。私も還暦を超え、生きているだけでも素晴らしいと思える昨今です。でもただ生きているだけと言うよりも、充実感をもって生きられたらもっと素晴らしいですね。
そんな時に非常に参考になる本があります。
浅井真美世氏『60歳からの奇跡のストーリー 「言葉の力」で人生を変える』 Kindle 版
浅井真美世さんは2022年に、前作「速く読めるは武器になる」を出版されています。彼女は望月俊孝氏が提唱する「4C速読法」と出会い、1日1冊ずつ読むチャレンジを1000日も続けるという偉業を達成されました。
なかなかできることではありませんが、彼女の人生は順風満帆だったわけではありません。長い期間の非正規労働や弟さんの死、コロナによる生活の変化などを経験しながら、今でも活躍されています。そんな彼女の人生のエキスがつまったのが本書です。
内容は
第1章「1日1冊読めるかなチャレンジ」の意味や内実
第2章 1000日継続に導いたある思い込み
第3章 「アウトプット」としての「話す力」
第4章 1000日達成後、弟さんの死を乗り越えて、再び立ち上がるまで
第5章では、還暦以降、いかに自己形成したか
本書を読んで、いつまでもまでイキイキ生きる秘訣を悟るのはいかがでしょうか。
ベストセラー 望月俊孝氏『本当の時間術』
皆さん、時間をどのように使っておられますか。人生100年と言われる時代ですが、それでも時間が有限なのは変わりがありませんね。それで次々とベストセラーを出されている望月俊孝さんの最新作が
『ムダがなくなりすべてがうまくいく 本当の時間術』(すばる舎 2024年)です。
これはただ望月さんの体験だけが書かれているのではありません。世界中の研究から導き出された成果をエビデンス付きで、非常に読み易く書かれています。
私はこれを4つの問いを立てて読んでみました。
1,何故時間術なのか
他人にとって大事なことであっても、自分にとってはさほど重要ではないことも多いですね。他人の価値観で生きるのではなく、自分が本当に大事なことを優先して、時間を使うことが人生にとって重要になります。それでどのように時間を使うかが重要な問題となるのです。
2、人生でするべきことは
自分にとってしたいことがひとつではなく、複数ある場合もありますね。行うべきものごとの順番を決めて、それぞれに計画をたて、かける時間とゴールを明確にすることが必要です。このように計画することが時間を有効に使うキーポイントになります。
3、日々過ごすのに必要なこと
年月は日々の累積です。ただ義理・義務・我慢に縛られて日々を過ごすのではなく、自分がしたいことを優先する方がいいのではないでしょうか。ただ安上がりにするのが大事なのではなく、お金を払ってでも自分がしたいことを優先します。すると投資した以上のものが返ってくるようになります。
4、大事なことを習慣化するには
習慣は人生にとってひとつの課題ですね。習慣化できないと思った時には、過去に自分が習慣化できたことを思い出します。そして何故習慣化したいのかを明確にし、たとえ休む日があったとしても、三日坊主も繰り返せば習慣になると言い聞かせる。そして心が楽になったら、習慣化できる日も近いことでしょう。
いかがでしたか。時間をどう使うかで人生が決まると言っても過言ではありません。本書を手がかりにして、時間の使い方を再考するのはいかがでしょうか。
はまお未奈『ヘナチョコ精神(メンタル)で生きる』
皆さん、どんな人生を送っておられますか。順風満帆、挫折知らず、病気知らずに生きてきた人もあれば、挫折と病気つづきの人もいろいろとおられると思います。今回紹介する本は
はまお未奈氏著『ヘナチョコ精神(メンタル)で生きる』kindle版 です。
はまお未奈氏は、人生のいろいろな困難を経験しながら、それを糧にしながら、彼女ならではの境地にたどりついた人です。
今は笑いヨガなどで、笑顔と健康の重要性を説いている人ですが、実に波瀾万丈な人でした。夫の行方不明と自殺念慮、潰瘍性大腸炎という難病にかかっただけでなく、薬の副作用で大腸癌まで。そして苦しい癌治療。神は彼女の困難ばかり与えているのかと思える状況。そんな困難な中で出会ったのが「笑いヨガエクササイズ」や「呼吸法」でした。
笑いヨガとはヨガの呼吸法みたいなもので、古い酸素を吐き出し新しい酸素を吸うことで元気になるものです。今、彼女は「笑いヨガ」の普及にも努め、多くの人に喜びを伝えています。
誰でも波乱万丈な人生よりも、平凡で穏やか人生を望むと思います。でも彼女の大変な人生経験やその中での出会いが今に生きているように思えます。
人間誰でも自分の経験から学ぶことで、他の人にはできない独自のものを作ることができる、そんなことを感じさせてくれる本です。みなさんも本書を通じて過去の経験、ポジティブな経験だけでなく、ネガティブな経験も含めて、その意味を考え直してみるのはいかがでしょうか。
早崎郁之氏著『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』SB Creative
早崎郁之氏著『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』(SB Creative)がなんと5刷を記録したそうです。
ユダヤ流の能力開発で知られた早崎郁之氏。恰幅の良さと独特の風貌、そして迫力のある語り口調で話しかける方が、はじめての本を小説の形式で出版されました。この本に書かれている全てが既存の思い込みを壊してくれているように思います。
まず本の帯に「いつでもどこでも、何でも売れる」「すべてのセールスは愛である」とも本の中身を象徴するような文言が並んでいます。
早崎郁之氏著『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』SB Creative
(内容)
本小説の主人公早崎郁之はダメ営業マンです。でも偶然にも「営業の神様」ヤマナシさんと出会ったことから人生が回り始めます。ヤマナシさんによる営業レッスンは半信半疑ではじめましたが、実践することで少しずつ変化し始めます。
ヤマナシさんの教根底にあるものを端的に言うと「愛のセールス」です。「営業を愛する」「商品を愛する」「お客様を愛する」「自分を愛する」という4つの基本的考えによるものです。それは徹頭徹尾お客様主体のセールスでした。
「営業の仕事とは商品を売ることではありません」「営業はお客様の人生を幸せにする聖業なんです」「世界で一番、お客様よりお客様の幸せを考えてください」など、本当かな内容ですが、そんな考えを愚直に実践すると、早崎のセールスは爆発的に成長します。
でもそんなある日、ヤマナシさんは突然姿を消してしまいます。一体どうしたのでしょうか。
(感想)
これはある意味驚くべき本です。セールスというといかに売り上げを上げるか、自分の商品を相手に売り込むかと考えてしまいます。でもここで説かれているのは、まずはお客様の幸せを考えること、ともかくいかにこの商品で相手が良くなるかを考えることなのです。
詳細は本書をお読みいただくとしても、ここでのビジネスは「愛による相互成長」でしょう。自分の提供するものによって相手にとんでもない成長のきっかけにしてもらい、それ相応の見返りとして代金をいただく。つまるところビジネスは「愛の交歓による相互成長」ということでしょう。
これはモノを売る場合だけではなく、無形のサービスを提供する場合もそうでしょう。相手に愛を与え成長してもらうことで、自分にも愛が戻り循環する。素晴らしいですね。これが広がれば世界は平和になりますね。一読をお勧めしたい一冊です。