希望の心で生きる 塙真弓氏『なりたい自分になるために』

 皆さん、希望をもって楽しく生きたくはありませんか。そう思いながらも困難な事情があってそうはできない方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめの一冊があります。

 

塙真弓氏『なりたい自分になるために』



 

 ある意味これは奇跡の本かもしれません。彼女は就職、結婚をし、才能豊かな生き方をしていました。しかしその後、2020年に難病であることを知らされます。癌や腎臓関連の重い病気で、死を覚悟する段階にまでなります。

 でもSNSのClubhouseで多彩な方々と知り合うことにより、気持ちが大転換します。「万象肯定 万象感謝」という考え方です。全ての出来事は意味がある、自身に対するメッセージだと感謝しようというものです。この考え方に接したことで、癌でさえ自分に対する貴重なメッセージだと思えるようになります。

 この後、多彩な方々との出会いで、難病支援のコンサートやコミュニティーを開くことにより、彼女は輝いていきます。困難な状況と向き合い、人生の意味を考えたからこそですね。指し示すものの多い本でした。どんな方々との出会いが彼女をつないだのか、是非本書でご確認ください。

 

(感想)

 全ての出来事には意味があるというのは大事な考え方ですね。困難な状況も前進するためのメッセージと考えると、向き合い方が違ってきますね。この考え方をかみしめながら、生きて生きたいと思います。

 

イメージ化で未来実現 大矢尚子氏著『頑張らなくても夢は叶う』

 皆さん夢をもって生きていますか。それとも「私なんか」などと思ってはいませんか。夢をはっきりイメージできれば叶う方法があればいいと思いませんか。そんな夢のイメージ化で成長をつかんだ実話があります。

 

大矢尚子氏著『頑張らなくても夢は叶う』



大矢尚子氏著『頑張らなくても夢は叶う 〜宝地図で私も叶った〜』Kindle 版 

 

 著者の大矢尚子氏は宅地建物取引士で、宝地図マスターとしても活躍されています。

 

 でも穏やかな表情とは裏腹に波瀾万丈の人生を送っています。

 

 小学校時代はいわゆるできない子でしたが、父親の一言で、苦手だったことができるようになる貴重な経験をしています。

 

 家族はいわゆるスピ系の資質の人が多く、両親とも霊視ができるという不思議な環境。若い頃に父親の会社倒産や逝去を経験します。最初の就職後、しばらくして退社、ニュージーランドにワーホリのホームステイで人生転換したような気分になります。でも帰国後の再就職でぼろぼろになり、公務員男性と結婚し4人の子供に恵まれますが、配偶者が急死するという悲劇に見舞われます。 

 

 でも今の彼女をつくったのは「宝地図」との出会いでした。「宝地図」とは望月俊孝さんが提唱する未来実現法で、コルクボードの中央に自分の笑顔写真を貼り、その周囲に欲しいもの、叶えたいものの写真やメッセージを貼り、イメージで夢を実現する方法です。毎日、言葉やイメージを眺めて潜在意識に落とし込むことで、夢を叶えさせる方法です。計6日間のセミナーでは、「センターピン」と言われるぶれない軸を探すのが核心部分です。いろいろなワークで自己発見し、仲間との出会いでさらに成長する様子が叙述されています。

 

(感想)

 イメージ化することで理想の未来が叶うのは素晴らしいですね。私も「宝地図」でイメージ化することで引き寄せたものは大きいと感じています。皆様も本書を「宝地図」で未来実現する入口にするのはいかがでしょうか。

これからの平和のために 吉田裕氏『日本軍兵士』

 私は世界平和を願っています。どこかで戦争がある限り、いつどこに飛び火するかも知れません。今はともかく、いつか自分の安全も脅かされるのではという恐怖があります。また日本国内でも、政府の国民生活実態無視の政策のおかげで困窮者が続出しています。自分もそうなっていたかもしれない、自分ひとりだけ永遠に安心・安全であると考えるのは限界があると感じる今日この頃です。

 

 平和を願う人は私だけではなく、数多くの人が願っていると思います。それで今日は戦争の実態を知る一冊を紹介したいと思います。

 

吉田裕氏著『日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実』中公新書

 

 吉田裕氏は一橋大学名誉教授で日本近現代軍事史。政治を専門にされた研究者で、戦争や社会の実態に関する研究をされてきました。日本兵に関しては、勇敢、英霊などと美化して語られがちですが、兵士が送られた戦場の実際がどうであったか、本書では鬼気迫る迫力で描きます。

 

 内容は大きく4章で構成されています。

序章 アジア・太平洋戦争の長期化

 1943年のガダルカナル島撤退、44年のサイパン島陥落以降、急速に戦死者が増えます。全体の戦死者310万人のうち、44年以降の戦死者が281万人に及ぶという数字をあげています。長期化で一層、兵士たちが追い込まれた様相がうかがえます。

 

第1章 死にゆく兵士たち

 戦死というと、戦闘死かと思うでしょう。でもそれよりもはるかに多かったのが、餓死者や病死者、自殺者です。これは無闇な戦局の拡大、米軍の反撃により、兵站が追いつかなくなったことが大きな要因です。銃火器の不足、食料不足、戦況の先行き不安、医薬品の不足などで病気や怪我の治療も受けられず亡くなった悲惨な実態を明らかにしています。

 

第2章 身体からみた戦争

 戦地は医療環境の不備と劣悪な衛生状況という悲惨な状況でした。部隊内での結核の蔓延、虫歯の深刻化、精神的重圧による精神病の深刻化、軍服、軍靴の品質低下など。「大和魂」だけでは乗り切れない、戦争長期化と軍部の無策が兵士の身体に与えた悪影響を指摘しています。

 

第3章 無残な死、その歴史的背景

 軍部による人命軽視、無理な作戦至上主義、その上私的制裁の横行など、日本軍にひそむ構造的な問題にも根深いものがあったことを指摘しています。

 

(感想)

 いろいろな意味で必読の書だと思います。最近、美化されることの多い戦死ですが、最後は軍隊内での覚醒剤使用と中毒による凄惨な状況も描かれています。飛行兵などには恐怖を和らげるために服用されていたとのこと。近年の礼賛とは裏腹です。悲惨な死が美化され、戦争で死ぬことが正しいというような風潮が広がることは危ないと思います。戦争を煽る側は自分は安全な場所にいて、庶民を危地におくるのが通例ですから。

 

 これからの若い人のためにいかに平和な国にするか、二度と「英霊」をつくらないことが求められているように思われます。

 

吉田裕氏『日本軍兵士』中公新書

 

人を元気にするメッセージ 夢野 たくこ氏『55の魔法の言葉』



 皆さん自分の人生を生きていますか。生きているのは確かに自分自身でありますが、「こうあるべき」「こうでなければ」という出所不明の価値観に縛られていませんか。明るく生きていますか。そういう場合に、参考になる1冊があります。



夢野 たくこ氏『55の魔法の言葉』


夢野 たくこ氏著『明日、もう一度チャレンジしてみようと思える 55の魔法の言葉』Kindle 版. 

 

 著者の夢野たくこ氏は、プロファイリング・カウンセラーで、 書道は模範級の腕前。 公務員としてキャリアをスタートし、子育てしながら独立。詩や手書きのメッセージをSNSで発信し、育児中の人を応援する活動をしています。

 

 子育てに限らず、学校や職場など、人生にはいろいろな出来事があります。嬉しいこと、楽しいこと以外にも、挫折しそうになることもあるでしょう。自分で自分を励ますことも大事ではありますが、他人からの応援メッセージは一層心に響きます。

 

望月俊孝さんに特に響いたメッセージ

 

 本書は大きく4章で構成され、それぞれの主題毎に、いろいろなメッセージがちりばめられています。「自分を認めてあげよう」「自分ではわからない良さもある」「そのままでいい」などの心温まるメッセージが、著者自身の書で優しく綴られています。もちろん活字で並んでいても素晴らしい文言ですが、心のこもった手書きで綴られています。心への伝わり方は素晴らしいですね。何か心にひっかかりがある時に本書を開くのもいいかも知れませんね。

 

(アクション)

 今後、自分自身への成長のセルフメッセージはもちろん、周囲の人々の応援のためにもあった高いメッセージを送ります。自分自身も周囲の人々もみんな幸せなら素晴らしいですね。



人生のまぶしい輝き 『続 脱・私なんか』

 もはや人生100年時代と言われます。実際は何年生きるかわかりませんが、輝きながら長生きしたいですね。昨年11月末、輝いている女性5名が実にきらきらした電子書籍を出版しました。

 

まるっとあゆこ江田裕子, かないひろこ, 五所佳奈, 村田優子(共著)

続 脱・私なんか: 仲間と共に行動量を96倍にあげて夢を叶えた話』 Kindle

『続 脱・私なんか』

 

 本書は22年12月にまるっとあゆこ氏が単著で『脱・私なんか: 何もなかった私が夢を見つけて24倍速で叶えた方法』 Kindle版に続く第2弾となっています。タイトルからも推測できるように、「自分なんて」と思っていた人が、あきらめない夢と行動量で人生を切り開いた軌跡と思いを熱く語る1冊です。

 内容を簡単に覗いてみますと

 

第1章 フツーの専業主婦からアロマセラピストに。(かないひろこ氏)

 アレルギーで悩んでいたひろこ氏がアロマと出会い、試行錯誤しながらもサロンを開き、多くの人に幸福と癒しを与えています。  

 

第2章 子どもの自発力を育てる未来×アートラボ(五所佳奈氏)

 子供の教育に悩みながら、教育の基本は楽しみながら自発性を育てることに気づきました。美術を通して想像力を伸ばすことの重要性を説いています。

 

第3章 脱・自己犠牲!

「自分軸」はすべてに繋がるパスポート(村田優子氏)

 看護師とフォトクリエイターを両立させながら、自己犠牲を手放し、自分軸で自分自身を大切にすることこそが大事だと示しています。

 

第4章 腸活は素敵な女性への最短ルート(江田裕子氏)

 腸内環境を整えることが健康の第一歩で、そこから人生も変わって行く、そんな「美腸活」を提言しています。

 

第5章 「脱ワタ」後に起きたミラクルが教えてくれた5つのこと(まるっとあゆこ氏)

 講座MRTM(まるっと)を主催する立場で、人を一生懸命応援する立場であってこそ、自分も輝くことを語っています。



MRTM(まるっと)でつながった5名の人生の軌跡。それぞれ生き方は様々です。でも自分も輝いて生きたい、そして自分が輝くことのできたありあまる愛で周囲も輝かせたい、そう思う方には必読かと思います。楽しく読める1冊になっています。いろいろな方にオススメです。

 

続 脱・私なんか: 仲間と共に行動量を96倍にあげて夢を叶えた話 | まるっとあゆこ, 江田裕子, かないひろこ, 五所佳奈, 村田優子 | 女性と仕事 | Kindleストア | Amazon




人生の満足度を高めるための方法とは? 上倉妙氏著『あなただけの「豊かな人生」のつくりかた』

 

 私も近年還暦を迎え、自分の残り時間を意識する年齢になり、知人の訃報が相次ぐ状況です。そんな中でも人生を豊かに送り、自分の人生は満更でもなかったと思いながら生を完結したいですね。そんな時に出会った本があります。

 

上倉妙氏『あなただけの「豊かな人生」のつくりかた 


充実した人生は人間関係の改善から始まる』セルバ出版

 

 上倉妙さんは京都で認定心理士・人間関係コンサルタントをしながら、日本のヒーリング法であるレイキなども広められている方です。常に人間に向き合っている著者がどんな人生の作り方を提示しているのでしょうか。



(内容)

  • 元気で長生きしたい、残された時間の見積もり方

 長生きしたいのは人の情けの常。でも実際には何歳まで生きられるか分かりません。でも自分で、何歳まで生きるか決め、どのように生活するか、しようと思ったことを積極的に実践する態度が重要になります。毎日輝いて生きて、いつ亡くなっても悔いのない生き方がしたいですね。

 

  • 豊かに時間を使う方法

 自分がどのように時間を使っているか具体的に把握することが必要です。

 実際に自分が使っている時間(起床、出勤前の準備、通勤、帰宅、夕食、就寝など)を書き出します。そして自分のしたいこと(趣味、運動など)を付け加えます。するとかなりの人は時間が足らなくなるでしょう。すると三割くらい削り、身軽にして、今までと時間の使い方を変えるのが、豊かに時間を使う第一歩になるでしょう。

 

  • 常識とはどういうものか

 「〜すべき」「〜しなければならない」と思っていることはありませんか。でもそれは自分だけの価値観で、他人は違うことを自覚してますか。

 対人関係でイラッとすることは誰にでもあると思います。そういうことがあれば、メモしておき、何にイラッとしたのか言語化する方法があります。自分がどんなことを意識し、それが他人の価値観と違うことを認識するのが良いのです。自分だけの価値観だと思えば、少しはいらいらも少なくなるかも知れません。

 

  • 「考える」「悩む」

 「考える」ことと「悩む」ことは違います。「考える」とは、論理的に分析し判断しようとしている過程のことで、前向きの行為です。

 対して「悩む」とは、心配、不安に思っていることで、前に進めないことを意味します。「悩み」を解決するには、悩んでいることを書き出すことが大事です。もやもやしたものを言語化することで自分で気づくことができます。悩みが解決することで、有効時間が増えるとその分、時間も豊かに使えます。

 

(感想)

 いかがでしたか。生きている限り、有意義に過ごしたい、希望をもって生きたいと思うのは人情ですね。でもついだらだらしてしまうことも多いですね。そういう時は本書を思い起こし、時間の使い方を工夫してみるのもいいのではないでしょうか。

 

(アクション)

 私も本書で示されているように、時間を書き出し、限られた時間をさらに有効に使いたいと思います。

 自分の思いや考えについて効率的に好意的に相手に伝えることができれば素晴らしいですね。いわゆるプレゼンの技術は、何もビジネスだけでなく、いろんな場面で効果を発揮します。

 

 

森本曜子氏『一瞬で場をつかむ プレゼン 伝え方のルール』

 

 

(ブックレビュー)


森本曜子氏『一瞬で場をつかむ プレゼン 伝え方のルール』(同文館出版 平成28年

 

 本書の著書である森本曜子氏は名古屋でラジオパーソナリティーを務めるなど、いわば話のプロです。でもプロではなくても、いかに自分のペースで伝わる話し方ができるかについて伝えているのが本書です。

 

 今回もまず3つの課題を立てて読み込みました。



1)どうすれば伝わるプレゼンができるか

 いきなり本題に入るのではなく、まずは相手といい空気をつくることが大事です。自己紹介の際には、自分の経歴や自分の強みだけを言ったのでは共感が得られません。成功経験だけでなく、失敗経験や弱みも混ぜるのが大事です。また自分が話したいことだけに集中するのではなく、聞いている側がどんな気持ちで聞いているかを意識しながら、相手に質問して見るのも大事です。

 

 

2)プレゼン準備はどうするか 

 よほど慣れている話題ならともかく、何もなしでいきなり話すのはやめた方が無何です。できるだけ原稿を準備します。あらすじを考え、何度か音読して、調子を確かめるのです。そして本番では原稿を見ないでも話せるようにすればなおいいことでしょう。

 

3)どうネタづくりするか

 いろいろ話をしているうちに話すネタに困ることもあります。ネタはいろいろある方がいいのですが、あまり専門的な内容よりも日常的な話題の方が興味を引きます。そのためにはふと思いついたものはメモをしておき、第三者的にではなく、自分の問題として引き寄せて考えるようにしておけば、生き生きした内容になるでしょう。

 

 

(感想)

 プレゼンというといろいろスキルが必要に思う向きもあるかも知れません。でも実際には本書で書かれているように意外にシンプルですね。スキルという以前に自分がどうあるかが一番大事かと思います。表面的な話よりも、自分の人生や思いが投影されている話の方が興味を引きますものね。いかに自分の内面を充実させるか、今後も留意したいと思います。